JKT48 New Year 2014: White and Red Battle

1月1日、JKT48は二年連続で新年特別イベント「紅白対抗戦」を開催した。このJKT48のイベントは、歌とダンスよりもゲームと競技に重きを置いていること以外は日本のAKB48紅白対抗歌合戦やNHK紅白対抗歌合戦にちなんでいるんだ。メンバーは現在のJKT48のチーム割りによって紅組と白組に分かれ、研修生が両チームに振り分けられた。

紅組（20名　チームK3+研究生）：ナオミ（キャプテン）、リディア（副キャプテン）、アチャ、デラ、ハンナ、イカ、ナディラ、ナタリア、ノエラ、ロナ、シンカ、タタ、ウティ、フィニ、ヨナ、ユッピ、デナ、シシル、ファンカ、フィア
白組（20名　チームJ +研究生）：キナル（キャプテン）、ジェジェ（副キャプテン）、アヤナ、ベビー、シグル、デリマ、フリスカ、ゲビー、ガイダ、メロディ、ナビラ、ディク、リカ、センディ、シャニア、ソニア、フェイ、ノビ、ラヘル、シャファ
不参加（4名）：あきちゃ、はるか、オクティ、レナ

対戦前

まずはナビラ、キナル、メロディ、ナオミ、ユッピが浴衣を着てこのイベントの説明。続いて各チームメンバーが交互に紹介され、それぞれのチーム席に座った。その後、チームのキャプテンと副キャプテンがチームのパロディソングに乗って紹介された。紅組のパロディソングは、二期生ファンの内輪のジョークを歌詞にたっぷり盛り込んだ「Apakah Kau Melihat TeamK?（チームKを見ているか？）」。白組は「River」で、曲名になっているRiverの部分の歌詞を（このバトルにおいて）チームJが乗り越える障害であるチームK3に置き換えたもの。うまいことに白組はこの置き換え歌詞カードを観客が劇場に入場する際に配っていたので、多くの観客がそれを一緒に歌った。

1回戦：パン・ルーレット

イカ、ウティ、ファンカ、フィア vs シグル、ディク、フリスカ、ゲビー
両チームにパンが4個が用意されている。そのうち3つは中にチョコレートが入った普通のパン、しかし1つはわさび入り。相手チームの誰がわさび入りを食べたかを当てる。10ポイントの対戦。

紅組は、実は正解はフリスカだったのだが、ディクがわさび入りを食べたと予想。紅組にはアンラッキーだったが、フリスカは大のわさび好き。なので彼女の表情には全く変化無し。白組は全員がわさび入りに当ったような表情をしたのも紅組を迷わせたんだろう。

白組はファンカがわさび入りを食べたと正解した。なぜわかったかというと、食べた時にファンカの目から涙がこぼれるのを見たからね。

勝者：白組＋10

2回戦：キャプテンへのテスト

ナオミvsキナル
両チームのキャプテンは、どれだけチームメイトのことを知っているかクイズを出題される。不正解の場合は苦いゴーヤジュースを一杯飲む。これは10ポイントの対戦。

ナオミはウティの誕生日（11月17日）を正解。
キナルははるかの誕生日（2月10日）を正解。

ナオミがナディラの誕生日（9月23日）を不正解。その後、妹・シンカの誕生日をクイズにしてよ！と頼み込む。
キナルがあきちゃの誕生日（10月3日）を不正解。

ナオミがハンナの誕生日（1月26日）を不正解。
キナルがデリマの誕生日（10月25日）を不正解。日は合っていたが、月を11月と答えちゃった。

引き分け：　紅組＋10、白組＋10

3回戦：オペラ・ファン・JKT48（JKT48コメディ）

デラ、ナタリア、タタ、デナvsガイダ、ジェジェ、シャニア、フェイ
両チームがコメディを披露。この対戦は観客が勝者を決定。20ポイントの対戦。

折しもJKT48の三期生オーディションが行われているため、紅組は新メンバーのオーディションをコメディに。ナタリアはオーディションの面接官の役。タタは一人目候補者の役。甘やかされて育った少女で、ナタリアにあれこれ偉そうにされて最終的に泣いて逃げちゃう。デナが二人目で、名前はロヤティ、ニックネームはロー（インドネシアでは魂とか幽霊の意味）というひどいジャワ訛りのジャワの田舎出身の女の子役。田舎娘にもかかわらず、彼女は激しい腰振りダンスを披露。最後はデラ。めちゃくちゃな文法の英語でずけずけと話す女の子役。片言の英語に時々インドネシア語を混ぜてナタリアと会話。

タタの演じたキャラは駄々っ子の典型だったが、コメディとしては彼女の演技には何かパンチが欠けていた。デナはクバヤを着て登場、JKT48をジャワ語で「ジェー・カー・テー　パパッ　ラパン」と言うジャワ訛りならではの話し方で好評だった。デラのブロークン・イングリッシュもコメディだった。僕は、彼女がちゃんと英語を勉強し、ブロークン・イングリッシュのコメディの演じ方を実際に習ったらもっと面白くなると思う。このまま時間が経つとこれは飽きちゃうよ。

白組のコメディは、かしこいけども感情の起伏が激しいアイドル・スター役にジェジェ。今は新しいマネージャーを探している。最初のマネージャー候補者役はフェイ、アイドル産業に新たに飛び込んできた無知な女の子役。彼女は自分の名をフェランダ・バレン、あるいは短くフェレンと言った（JKT48のチーフ・メンバー·マネージャーであるアンガ・アグスティアンのニックネームがバレン）。残念ながらジェジェはフェレンのすぐに気が散ってしまう性格に疲れてしまい、次の候補者を呼ぶ。そしてガイダが演じるガレン、日本語を話せるマネージャーとして採用された。しかし、ガレンがジェジェのフォトパックが入ったIDストラップをしてるのをジェジェ本人が見つけて疑いだしたことから、後にガレンはアイドル厨とバレる。3人目はシャニアが演ずるシャレン。ジェジェに営業を目いっぱいスケジューリングする偉そうなマネージャー。その結果ジェジェは、あまりにも仕事が多すぎてアイドルでいることが面倒くさいと言うことになる。

フェイが演じたちょっと間抜けな役は、キナルも含めて多くの観客のハートをつかんだから過小評価されるべきではない（JKT48シアターのステージ・レイアウトをよく知っている人は、ステージの背面にかかっているカーテンの真ん中からメンバーがステージに登場できることをご存知だと思う。でも、この時はカーテンのその部分がプロジェクターの投影スクリーンで使えなかったので、憧れのフェイがスクリーンを下から這い出して登場した）。ガイダが日本アイドル厨をパロディしたのも非常に出来がよかった。ボタン付きのシャツと黒のスーツ・ジャケットを着ていた場面は特に。最後にシャニアは、自分のキャラがジェジェのアイドル・キャラよりも魅惑的ということで、よく「女性の体をした子供」と言われるのがどうしてなのかを説明してくれた。

僕は白組に投票した。

勝者：白組＋20

4回戦：あたりまえ体操

シンカ、シシルvsアヤナ、ソニア
両チームはJKT48の2周年コンサートのゲストだった日本のお笑いコンビCOWCOWによる「あたりまえ体操」を自前のパロディーで披露。この対戦は観客が勝者を決定。20ポイントの対戦。

対戦前にやったパロディ・ソングのように、またもやこの歌詞もJKT48メンバーとファンの内輪のジョークが盛り込まれていた。曲のメロディーに合わせていくつか翻訳するとこんな感じ。

「ツイチェックしてて　間違ってフォローをクリック・・・　リアップロード！　あたりまえチームJ」
（白組）

（注釈：　JKT48リアップロードとは、ツイッターAPIを利用してフォロー、お気に入り、リツイート、写真アップ、などなどのメンバーの細かいツイッター活動を追跡する自動ツイッターアカウント。元々はメンバーのグループ卒業に伴ってツイッターアカウントを廃止する時のため、メンバーがアップした写真などをバックアップしておく保管場所として作られた。しかし、メンバーがファンのアカウントをフォローしているのを見つけることができる。すなわち、メンバーがある個人のツイートをずっと見ているとか、間違いで個人のツイッターアカウントをフォローしてしまったとかの場合。）

「愛しさのディフェンスで　ソエラのダンス見て・・・　やられたぁ！　シンカシシル体操」
（紅組）

（注釈：他の研究生を同様によくシシルも劇場公演に出れないメンバーの代役を務め、いろいろなキーメンバーの代役をするマルチポジションダンサーとの評判を獲得している。シシルはユニットソング「愛しさのディフェンス」のセンターであるノエラの代役を果たしたのが印象的で、ファンから一目置かれ、親しみを込めてソエラというニックネームをもらった。）

各チームからの他のおもしろいパロディには「推し変現象」があった。一番応援しているメンバーを変えちゃうことである。あるメンバーが自分に突然特別な注意を払ってくれる！とファンが感じた時に、JKT48ファンの間ではかなりの頻度で発生するようだ。

僕は白組に投票。

勝者：白組+20

5回戦：歌合戦

紅組vs白組
紅組と白組のメンバーは「桜の栞」の合唱対決に参加。この対戦は観客が勝者を決定。20ポイントの対戦。

両チームともとても上手だった。僕は白組の方がハーモニーが良かったと感じた。特にサビの部分で。紅組は時折いくつかの部分で声量が足りなかったが、僕がフィアの目に涙が光ったと思ったくらいに曲に感情移入していると見えた。小さいことだけど、メロディがメゾ・ソプラノ、フィニはセカンド・アルトのパートだった。

僕は白組に投票。

勝者：紅組+20

6回戦：二人羽織

ハンナ/ヨナvsベビー/ラヘル、アチャ/ノエラvsデリマ/シャファ
これはケーキを食べる競争。一人目のメンバーが食べるんだけども、目隠しされた二人目のメンバーの手で食べさせるヤツ。20ポイントの対戦。

ハンナとベビーが第一ラウンド、アチャとデリマが第二ラウンドの食べる役。ベビーとデリマは、後ろについたメンバーがただ目の前にケーキを持っているだけで、道を耕すようにケーキを食べて勝利への執念を見せた。残念ながら、紅組はアチャがケーキを口に持っていく際に自分の手を使ったことで失格になった。

僕は、自分の推しメンのベビーとラヘルが一つのチームになったのでこの対戦を楽しめた。

勝者：白組+20

7回戦：ダンドゥット対決

ナディラ/ロナvsリカ/センディ
両チームがダンドゥット曲のメドレーで順番に踊る。この対戦は観客が勝者を決定。30ポイントの対戦。

白組は、センディがアマチュアダンドゥット歌手という以前のキャリアで知られているので、明らかにこの対戦を待ってましたといわんばかり。白組全体がリカとセンディの歌に合わせてエネルギッシュに踊った。このペアが白組の代表となったので、白組のパフォーマンスは残念ながら対戦っていう本質を薄めちゃったと感じた。ナディラとロナは、チーム仲間よりも目立つようにとユニークな衣装を身にまとい、紅組のダンドゥットパフォーマンスのメインシンガーとしてより際立ったものを見せてくれた。

僕は紅組に投票。

勝者：白組+20

8回戦：演技対決

リディア、フィニ、ユッピvsナビラ、メロディ、ノビ
メンバーはその場で与えられたあるシナリオに沿って演じるのが課題。この対戦はもともと50ポイントであったが、紅組が大逆転できるように200ポイントにアップグレードされた。観客が勝者を決定する。

一つ目のシナリオ：各メンバーは、好きな人との最初のデート。雰囲気がロマンチックになるにつれて、二人はキスに向かって・・・。キスする直前までのシーンを演じる。

二つ目のシナリオ：キスをゲットするために彼女と2～3週間デートを重ねる男と、彼女がそれを拒否するまでを演じる。

三つ目のシナリオ（観客から）：自分の昔からのファンに新しい推しメンがいることを知ったメンバーを演じる。

この対戦は、僕が誰に投票しようか決めかねてしまう楽しい驚きがあった。ユッピは、自分の演技のパートナーになることをフィニに断られて怒った顔を見せた。ノビのシーンはとかくコメディ調になってしまうのだが、フィニとノビもしっかりした演技の一面を見せた。メロディは、ファンが新しい推しメンを見つけてしまった時の彼女の正直な気持ちを知ってもらうチャンスとして三つめのシナリオを選んだ。僕は個人的に三つ目のシナリオは少し場違いに思ったけど。前に話した通りJKT48のファンは推し変現象にこだわっているように見えるね。

僕は白組に投票。

勝者：白組+200

締め
締めとして、チームＪが「ポニーテールとシュシュ」、チームK3が「1! 2! 3! 4!ヨロシク」をパフォ。そして、ほとんどが選抜メンバーだったが、2チーム混成での「真夏のサウンズグッド」。

イベント全体を通じて、キナルとジェジェがMCをとても上手にやっていたことは注目すべき。ナオミとリディアは、スポットライトの中でリラックスできていないように見え、アシスタントキャプテンであるにも関わらずリディアの方がナオミよりも遠慮せずに話しているように見えた。通常の劇場公演で自由奔放に話すジェジェの度胸を垣間見た人もいるだろうが、この新年対戦のようなスペシャル・イベントではジェジェのウィットに富んだユーモアとうまい受け答えも見ることができる。キナルもチームJのキャプテンとしてとても積極的で、結果として彼女とジェジェの組み合わせは、ナオミ·リディアのペアを圧倒した。

最終結果：紅組30　白組310

白組はユニクロとH&Mのお買い物券をゲット

MVP：デナ　3回戦ですばらしい演技を見せてくれた

デナはMVP賞でiPadをゲット